2020.08.19 MM2Hビザ申請停止に関する経緯と現状について

現時点までのMM2Hビザに関する経緯ならびに現状についてお送りさせていただきます。

  1. マレーシアもコロナウィルスの影響を大きく受けており、今年3月18日か6月9日までロックダウンが実施されました。
    現在はロックダウンは一旦解除されているのですが8月31日まではビザを持たない外国人訪問者の入国は一切不可の状態となっており、また既にMM2Hビザを保有されている人でも事前にPCR検査での陰性ならびに指定の施設にて14日間の隔離が義務付けられております。(滞在費用は本人負担)
    現在マレーシアでも再び感染者が少し増加傾向にあり、現時点では9月1日以降も引き続き外国人の入国不可の状態は続くものと言われており、少なくとも年内は難しいのではないかという見解のようです。
  2. ロックダウンの期間中はMM2Hの新規申請および仮承認の審査、ビザの更新など全ての業務がずっと停止したままの状態だったのですが、6月9日以降は一旦新規の申請受付が再開され始めましたので弊社でもそれまで保留となっておられた新規の申請者の方々の申請を提出し受理されました。
  3. しかし、再開し始めたと思った矢先に6月30日に突然ながら急遽マレーシア観光芸術文化省(MOTAC)のMM2Hビザの窓口業務を行っていたMM2Hセンターが完全閉鎖されることになりました。
    マレーシアはこれまでも何事においても突然本日から実行というようなことが事前予告なしに普通に行われる国なのですが、今回のケースも同様に誰も知らされぬまま全く突然でした。
    さらに今後はマレーシア観光芸術文化省(MOTAC)は一切のMM2Hビザ業務から身を引き、マレーシア内務省移民局へ業務の全てが移管されるという通知でした。
    7月2日の現観光大臣の会見では、その時の突然の閉鎖の理由として「コロナの影響で行政機関の再編成を行うことになったが、それに併せて兼ねてより懸案となっていたMM2Hビザの申請条件と、現状約10-12ヶ月もかかっている仮承認までのプロセスを再度見直すためである」とのコメントでした。
  4. 7月13日からMM2H業務移管先であるマレーシア内務省移民局が新しく窓口を作り活動を再開し始めたものの、本日時点では新規の申請受付だけでなく、すでに申請受理された方々の仮承認の審査活動も行われていない状況となっております。ただしすでにMM2Hビザを保有されてる人の更新手続きなどは行われています。
    この仮承認の審査が行われていない理由のひとつとしては、もし仮に今仮承認を降ろしたとしても申請者はコロナの影響によりその後6ヶ月以内に本申請のためにマレーシアへ入国することができないという事情もあるということのようです。
  5. マレーシアは今年2月にマハテイール首相が辞任され、ムヒデイン新首相が就任、政権交代がありました。それに伴いMM2Hを管轄するマ観光芸術文化省(MOTAC)ならびに内務省移民局の大臣も入れ替わりとなりました。
    マレーシアは前述のように何事においても突然急に実行される場合が多いのですが、一方でそれがマスコミ・メディアや各関係機関から非難が集中し大きく取沙汰されると一変してまた元に戻すということもよくあります。
    いずれにしましても現時点におきましてはこの混乱が落ち着いてマレーシア政府から正式発表があるまでとりあえず待つしかない状況です。

2020年8月4日付、マレーシア観光芸術文化省(MOTAC)によるメディアリリース原文

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